有馬記念を当てるために(2)

 散々ゼンノロブロイ応援節みたいな文章を書いてきたくせに、ここで消しかよって言われるかもしれないけれど、「馬券的」に消したいだけであって、心情的には、ディープ→ロブロイ→タップで決まって欲しい。

 この馬が敗れることを想定する時、テイエムオペラオーがどうして2001年の有馬記念で敗れたのかという疑問に行き着く。「より強い馬が現れたからだ」という理由が最もらしいが、それはジャングルポケットマンハッタンカフェに負けた理由にはなるかもしれないが、アメリカンボストゥザヴィクトリーに負けた理由にはならない。

 馬のピークという言葉はゲーム的であまり信じたくはない。晩成タイプと呼ばれる馬にも、タップダンスシチーのように「精神面の成長」がスターダムへ駆け上がるきっかけだった馬もいれば、「体質の強化」がきっかけとなる馬もいる。早熟性と晩成傾向については、正直よくわからない部分が多い。


 ゼンノロブロイは去年の秋に3連勝を達成した。今年の3・2・2・3着という結果は以前の詰めの甘さが戻ってきたような姿だ。これがペリエ騎乗でないからという単純な理由からなのか、Mの理論で言われるようなマンネリ化やテイエムオペラオーの最後の姿なのか。

 最も、この馬を買いたくない理由は鞍上のデザーモにある。とにかく、ゴール前で腰を上げるのが早い。酷い時は50mぐらい前から追うのを止めている。安藤勝みたいなゴールの瞬間に横の馬を見るような愚行もどうかと思うが(そんな暇があるなら鼻面下げてくれ)、追うのを止められて、馬券が外れると怒りが収まらない。

 個人的には、ここに出てきてくれた事に既に満足している感があるのは否めないが、心情的○、馬券的消しという評価で。

 菊花賞馬が有馬記念に強いというのは、毎年耳にする言葉だけれども、3歳馬以外の菊花賞馬が有馬記念を勝つというのは、87年のメジロデュレンを最後に、91年のメジロマックイーンと89年のスーパークリークの2着があるだけで、他はことごとく惨敗。その中には、ナリタブライアンマヤノトップガン、近年だとナリタトップロードなどの名前がある。まぁ、半分ぐらいが故障で引退しているという理由もあるにせよ、この数字は悪過ぎやしないだろうか。

 デルタブルースも前走は牝馬エルノヴァにやっとこさのアタマ差勝ち。それにダンスインザダーク産駒も中山で重賞勝利はダイタクバートラムダンスインザモアぐらいで、決して得意とはいえない競馬場だ。それでも、同馬自身に勝ち鞍があることは有利とはいえるだろうが。

 最終追いきりも終いが掛かっているような気がするし。鞍上のペリエ有馬記念3連覇中だが、今年のキーワードは「連覇失敗」のようだから…。