ドバイ感想

  • ドバイWC

 カネヒキリ。世界の壁は厚い。正直今年のメンバーなら充分にやれると思ったが、2000mクラスのレベルはやっぱり高いなぁ。エレクトロキューショニストは芝で結果を出していたけど、ゴドルフィンが買い取るだけあってダート適性も抜群だった。非常に面白い競馬だったし、夢は来年以降に。エレクトロキューショニストの前脚の上がり加減は半端ない。


 シーマクラシックのハーツクライは逃げて圧勝。今まで追い込み一手だったことが嘘のよう。まぁ先行できるようになったというのが一つの成長なんだろうと思う。秋になれば、古馬になればと言われ続けてここまで大成した馬も珍しい。ディープインパクトの名が傷つかなかった意味でも良かった。


 ユートピアも快勝。前に行ければと思ったが、その通りの競馬。短い距離とはいえダートで日本馬が勝てたことは今後のためにも大きい。


 ハットトリックアサクサデンエンは本調子になかったのかなぁ。こちらは遠征の難しさを味わった。


 フラムドパシオンは納得の結果。アメリカにはもっと強い馬がゴロゴロいる現状。日本産馬や日本調教馬ではやはりアメリカの馬には敵わないのかなぁ。クロフネ産駒にはドバイ、アメリカへドンドン挑んでもらいたい。


 関係者の皆様お疲れ様でした。中継してくれた関西テレビありがとうございました。ただ、中丸を使ったことやレース前の騎手に冗談で声を掛けるなんて行為は最低です。


 追記:素晴らしいレースという事象が、つまらない番組作りという人為の結果によって台無しにされてしまうこと。今回の糞中継は結果論となるが、マスメディアや人々に情報を提供する立場にある人には、そうした事象をつまらなくすることも、素晴らしくすることも可能な立場にあることを理解して欲しい。笑いが好きな人にとってはいいのかもしれないが、プロフェッショナルとして勝負の世界に挑んだ彼らに、スタート前に冗談で声を掛ける大人たち。競馬を少しでも噛んだことのある人であれば、このドバイという舞台がどれだけ大きな「夢」であるか理解出来るはず。出演者の器量のなさはもちろんだが、関西テレビにはもっと素晴らしいキャスティングが出来たはずで、そこが今でも残念でならない。


 体操の金メダルが栄光の架け橋という実況でより素晴らしいものとなったこと。過去の杉本清氏の実況で多くのレースが単なる事象から、更なる素晴らしいレースへと昇華したこと。事象を良い意味でも悪い意味でも変える力があるのだということを自覚して欲しいと思うし、自分も自覚したいと思う。


 重ねて、関係者の挑戦に対して敬意を表し、お疲れ様&おめでとうございますと言いたい。彼らの挑戦が感動とまた一つ世界への夢を与えてくれた。