そう悲観すべきではない

 日本馬が凱旋門賞を勝てないように、凱旋門賞馬もジャパンカップを勝てない。トニービンも、キャロルハウスもエリシオもバゴも、モンジューでさえも。ディープインパクトジャパンカップを勝っていないが、同じ東京の2400mの日本ダービーを圧勝している。


 凱旋門賞馬がジャパンカップに挑む意気込みと日本馬が凱旋門賞に懸ける意気込みはおそらくイコールでないにせよ、その適正の違いというのは、やはり大きい。二ヶ月の滞在でどうこうではなく、生まれた時からの環境の違いがモノを言うのが凱旋門賞という舞台なのかもしれない。欧州以外の馬が勝っていないということは、アメリカ調教馬が勝っていないということ。


 ディープインパクトの敗因を探るのであれば、戦前有力候補だったハリケーンランシロッコの敗因の分析もお願いしたい。


 歴史はそう簡単には変わらないのだということを改めて感じさせてくれた挑戦だった。