天皇賞を簡単に

 最近、府中の魔物さんをお見かけしなくなったような気がするんだけど、どこか他の競馬場に出張中ですかね。後藤騎手と吉田豊騎手の小競り合いから姿を見せなくなったということは、魔物さんも嫌気をさしたってことでしょうか(悪乗り)。
 (でも故障まで引き起こす魔物さんがいなくなったことは歓迎です)


 さて、アドマイヤムーンから狙おうかと思ってJRAのHP行ったら、過去10年の3歳馬の天皇賞秋の成績は2-1-0-9。いずれも藤沢和雄厩舎の馬で、それを除くと連対すらゼロ。ご丁寧に、藤沢先生に三歳馬の秘訣みたいな事を聞いてきた動画をupしてるが、全く何の参考にもなりゃしない(笑)10年以上前の記録だとオグリキャップやジェニュインが含まれる(参考)。


 どうせ当たらないんだけど、ここ数年のインコースを通った馬しか伸びないインチキ馬場じゃなくて、スペシャルウィークステイゴールドを差しきった時ぐらいのフラットなコースにしてくれないと、レースがイマイチ面白くない。一昨年は雨の府中のインチキぶりが特に酷かったけど、今年は週中から良馬場見込みなだけに、先週の菊花賞のようにベラぼうに時計が早くなりさえしなければ、差せる馬場のはず。先週までの馬場だと、武豊騎手がコメントで、内の方が良くないから外を回した的な事を言ってた。今週からコース代わりでそのコメントも意味なさそうだけど。
 (ただ、高速馬場なのに差せるという先週の京都のような意味不明な馬場も最近は存在する。そうなるともうどうしようもなく。メイショウサムソンの敗因をサドラーという血統に求めるか、重め残りの馬体に求めるかは個別の判断に分かれる)


 冒頭の三歳馬データを考えるまでは、
 ◎アドマイヤムーン
 ○スウィフトカレント
 ▲スイープトウショウ

 の予定だったが、そうなってくると話は別。アドマイヤムーンは重賞勝ち鞍実績では数は満たしてるけど、GI連対を満たせず。ヘヴンリーロマンスがその条件を満たしていないが、三歳馬という条件で絞れば、クラシック実績、もしくはGI実績はそこそこ必要なはず。共同通信杯のような溜めて溜めて残り1Fまで我慢できる走りをイメージしているけれど、それが果たして可能なメンバーかどうか。


 もう一つデータだと、SS産駒で2年連続で出走した馬はステイゴールドを除き成績を落としている。ダンスインザムード自身も一昨年2着、昨年3着で落としてるだけに、今年は…だけれど、今年の方が遥かに充実してるような気がするだけに微妙(笑)
 (そもそもSS産駒のピークが2年以上続く馬自体少なく[早期引退の関係もあり]、ダンスが3歳・5歳でGIを勝っているのは相当に凄いことである)


 スイープトウショウを積極的に買いたくない理由は鞍上。あのガッツポーズを見たくない。ただそれだけ。馬は大好きなんだけどそれが残念だ。
 (休み明けはOP特別ですら負ける馬ですからとは大賞典前の騎手コメ。追い込み鋭い馬だが、デュランダルと違って4角好位にいるぐらい実は器用さを持ち合わせている。宝塚記念も大賞典も4角ではそこにいる。鞍上が何かの勘違いで最後方まで下げれば流れに乗れない可能性もある)


 スウィフトカレントを買いたい理由は、岩田神が能力的にかなり評価していること。日経新春杯ぐらいで馬が一つ変わって、それ以後の放牧でさらに良くなった。平坦の小倉で勝って、新潟記念はその反動&乗りへぐり、オールカマーは坂。そう考えると、府中2000mの条件はそれほど悪くない。鞍上も2ゲッター様。SSは過去2年で独占禁止法に違反しそうなぐらい上位独占。
 (ただ、2年だけの話。オペラオー政権下はサンデー不作&馬場合わず? 腰の緩さはまだ残るが以前と比べれば雲泥の差で良化。これ以上馬体が減るようだと評価を下げるけれど、相手なりに走れる馬というタイプも合わせると、一線級以下のメンバーにすら劣ってる&着差が小さいことはそう悲観すべき材料ではない)


 後はコスモバルクかなぁ。前走、不気味なぐらい折り合いがついてて、4角で前のヴィータローザがなかなか動かなかったから自身は動けずに前を残す結果になったけど。もう少し前で流れに乗れるようなら、JCでルメールがやった乗り方のような。GIだと鞍上の方がプレッシャー感じるだろうから、馬も敏感になってしまうかもしれない。
 (この馬の持てる役割は外厩制度の訴えにあったと思う。その話題が枯れてきた現状では…。ただ、野球に代表される北海道民のパワーは侮れない。競馬に全く関係ないけれど[笑]。前走は追い切りから元気がないと評価されるぐらい落ち着きあり。今回もそのあたりが一つのポイントになりそう)



 過去のレースを分析すると、ロベルトとヘイルトゥリーズンを一緒にした同系が2頭以上きてるようだから、スウィフトカレントを軸に考えると、エンド産駒の2頭と1点。それから何かからSS系にずらっと。ただ、グラスワンダー産駒は明らかに府中が苦手っぽいので切りたい。オースミグラスワンマイルCSだと願いが叶いそうな気が今からしてるんだが、マイルだと除外対象か。
 (ロベルトの中身はクリスエスリアルシャダイ。ヘイローはSS&SS系。グラスワンダーは父に似すぎたのかどうか、阪神や中山の残り1Fで前が止まる競馬場でないと届かないよう。それから意外と長く良い脚が続かないってのもこの2頭の上級グラス産駒の共通点)



 武豊ディープインパクトまでさようならだと考えれば、アドマイヤムーンは切れるんだが、そのあたりはまた週末まで推敲しよう。
 (アドマイヤ&武豊は1番人気で飛びまくり。ただ、2番人気以下だと…あら、いいじゃないの良績。アドベガ、アドグルなどのデータをどうぞ。)


 キングヘイローエルコンドルパサーときて、スペシャルウィークorグラスワンダーで98基地が大暴走。土曜のスワンSでアグネスラズベリエアジハード産駒)が勝って日曜を迎えたりしたら相当にやばい感じなんですけど(笑)
 (外国産も代を経れば内国産っていうのが競馬界の不思議な所だけど、バブル経済がもたらした外国産馬趨勢の時代は今考えると良かったのかもしれない。その影に多くの生産者が犠牲になったという背景はあるかもしれないが。)

 
 (外国産馬が多くなって、父内国産が勝てなくなったからファンが離れたという意見もたまにあるが、こうした外国産馬の仔が現役時代に雌雄を決した内国産[SS産駒を内国産というのもまた無理があるが]の産駒達を争う姿がある。それを見て、離れて行ったファンは何を思うのか。)


 メジロライアン産駒が勝てなくなった、完全な王朝を作ったノーザンテースト系が父系としてもはや荒廃してしまった現状において、父系の継続の難しさは奥深い。母系に入って日本競馬を根幹で支えているとはいえ。